8 銀河鉄道999


脇道音楽堂 〜わたしの一曲〜編集者/柏子見

音楽堂_1

むかし、幼稚園の年長さんに上がった頃だったと思うが、私は飢えた子供だった。
と言っても、別段いつもお腹を空かせていたわけではなく「英語」に飢えていたのだ。
今日はそんな幼稚園時代のお話。

私が通っていた幼稚園では、外遊びの時間に園児の気分を盛り上げるためなのか、はたまた先生の偏った趣味だったのかは不明だが、楽しげな曲をかけるのがルールだったようだ。何曲かある中で私のお気に入りだったのはゴダイゴの銀河鉄道999。The Galaxy Express で始まるサビのメロディーに合わせて走り回ると最高に気分が良かった。

いつもと同じように外遊びに夢中だったある日のこと、「このうたはなんていっているのかな、がいこくのことばかな」ふと疑問に思った。
小さい脳みそで頑張って考えた結果、単純だが「外国語=英語」という結論に至った私は、この曲をきっかけに英語のことを知りたくて堪らなくなってしまったのだ。

今でこそ英語の早期教育なんて当たり前の話だけれど、私が育った場所にはそんなものはナイ。
当時は外国人なんてめったに見かけることがなかったため、とーちゃんかーちゃんに聞くしかなかった。「おかあさん、えーびーしーおしえて」と母にねだったのだが、返ってきたのは「エ~ビ~死んでカニ生きた~」という謎の替え歌だった。

違う、そうじゃない

心底ガッカリした私は泣き笑いしながら怒った。ジャックアンドベッツィー。ジスイズアペン。今思えば、母はそんな時代の教育を受けた人で、極度の英語アレルギーだったため仕方のないことだったのだろう。

それでも英語熱が冷めなかった私は、その後、「ハロー」と「ワンツースリー」を自力で手に入れることに成功した。これで英語はばっちりだ!と思っていたアホな私に、ガイジンさんと遭遇する日が突如訪れるのだが、またしても「違う、そうじゃない」が待っているのであった。その話はまた別の機会に・・・。

2018.9.12
猪上 綾子

公開日/2018年09月13日



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