vol.12 猪上綾子は「0.1の女」である


代表のひとりごと編集者/柏子見

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パソコンのOSやソフトにバージョンがあるように、会社にもバージョンがあると思う。

オフサイドが設立された時が「Ver.1」だとすると、今はまだ「Ver.2」だ。

ええっ!たったの「2」? 40年以上もやってて!?
Macなんか「10.12」だし、Windowsなんか数え方が良く分からないけど何となく「10」だし…
と思われるかも知れないが、僕なんかはそう思うのだ。

30年程前に大きくメンバーが入れ替わり「Ver.2」になってから、基本的に、そう大きくは変わっていないのだ。

ただ、レンタル写真事業部の「イマージュ」を作った時に一気に「Ver.2.5」になり、
その後Macに依るDTP、デジタル化で「バージョン2.6」、
Webへの対応を持ってしても、0.2アップの「バージョン2.8」程度の変化だと思う。

そのくらいデザイン制作の仕事というのは、ある意味保守的なのである。

そして現在、オフサイドのバージョンは……「2.9」

「ん?…その0.1は?」

それは今回の主役、猪上綾子が鍵を握っている。
答えを先に言ってしまえば、0.1は「校正」

「校正なんて昔からあるし、画期的でも何でも無いじゃん!」と思われるかも知れない。
でもそれが事実上、出来ていなかったのがオフサイドだった。

ご存知の様に我々の仕事に文字は欠かせない。
そして文章には間違いが必ず付いて回る。
100%無くす事は不可能に近く、いかに誤植をゼロに近づけるかが永遠の課題なのだ。

どんなに良いデザインの制作物も、一文字の間違いで評価は無に帰する。

大抵のクリエイターは、こういった経験をしてきているモノだ。
制作の歴史はある意味、ミスとの戦いの歴史でもある。

オフサイドでは、校正はコピーライターがやっていた。
もちろん読み合わせもしていたが、そもそも自分で書いたものを自分で校正していてはあまりが意味がない。
かといって、忙しそうにしている他のコピーライターやデザイナーに頼むのも気が引ける。
そんなこんなで、ついつい校正はおざなりになっていて、ミスは定期的に発生していた。

そんな折、イマージュ事業部を縮小する事になり、スタッフだった猪上に何かやってもらおうという事になった。
デザインやコピーライター経験が無かったので、
じゃあ制作物のチェックでもやるか、という事で消去法的にその役割が生まれた。

すると驚くべき事が起きた。猪上が次々とミスを発見し始めたのだ。

それは、単なる文字の間違いだけでなく、過去の指摘やルールに基づいた的確な指摘だった。

クライアントの評価が格段に上がった。
ディレクターは褒められることが多くなり、鼻高々だった(自分の力じゃないけど…)

改善のヒントがこんな身近にあったとは…まさに青い鳥的発想の転換だった。
校正は他の職種と同じく、兼任ではなく専任にすべきだったのだ。
それに気づかず、人件費をケチって、もっと大きな損失を生み出していたのだ。

これがオフサイドの「0.1」バージョンアップ。
決して派手では無いけれど、DTP化やインターネットの変化に勝るとも劣らない成果だと思う。

それを気付かせてくれたのが猪上綾子なのだ。

______________

…さて、この文章の中に一箇所誤植があります。
分かりましたか?

…多分、一箇所だけだと思うけど… (笑)

公開日/2017年01月05日



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